株式会社プロコード

Professional No.07

―まずは御社の事業概要について教えてください。

企業様向けにソフトウェアの開発をやっています。
メインは製造業や運送業、あとは役所などの業務用ソフトウェア・システムを用途に応じて個別開発を行っております。

―今一番力を入れている事業は何ですか?

最近はAI・ロボットに力を入れています。
日本の人口が減っていて人手不足がすごく深刻になっている中で、お客様の方から何とか人手不足が解消できるようなAIとかロボットとかシステムとかそういうものが出来ないかという相談をいただく事が多くなってきているからです。
その中でも特に力を入れているのは、製造業の方向けにAIを使った外観検査のシステムの開発です。

―外観検査?

出荷前に不良品が混ざってないかの検査になります。
例えばプラスチック製品の場合は黒点といって黒い点がついてしまっていたり、気泡が入っちゃったりするのでそういうのは不良品なので出荷しないように弾きたいんですね。それを今は人の目で見て検査をしているのですが、カメラ使って自動で検査するシステムを作っています。

―具体的なお客様の例も聞きたいです。

製造業の会社様からのご依頼で、今まで人が作業していたことをロボットアームで作業を行えるようにシステムを作りました。
具体的に言うと今までのロボットは安全の為に柵でくくらなければいけなかったのですが、今は協働型ロボットと言って人と一緒のエリアで作業する事が出来きるものがあります。そのロボットに対して実際の人の動きが出来るようにするように弊社でティーチング(プログラミング)を行いました。

後は、倉庫でフォークリフトを使っている企業様からのご依頼でフォークリフトの無人化というものもやっていまして、無人フォークリフトに搬送指示を出すソフトウェア・システムも提供しています。

―ソフトウェアとかってなんかパソコン仕事とかの効率を良くする商品イメージを勝手に持っていましたが色々あるんですね。

そうですね。今まで業務ソフトっていうのは事務方の効率化がメインだったのですが、今は現場側の人手不足を解消するために検査とか倉庫作業だとか生産ラインだとかにロボットやAIを組み合わせて問題を解決していくことに弊社では力を入れています。

―御社ならではの強みを教えてください。

現場に行ってサポートが出来るというのが最大の強みです。

例えば、製造ラインの検品などはカメラと照明とAIがあればとりあえず判定が出来る仕組みは整うのですが、そこから「どういう照明を当ててどういう角度や距離で撮影したらキチンと取りたい不良が取れるのか」というインテグレーション(統合)までやらないと問題が解決しないんですね。その為に現場に行って、そこの現場の条件に合わせてしっかりと作りこんでいきます。
他社ではシステムの提供をした後の使い方はユーザー側に投げてしまっている事も多いので、実際には目的が達成できていない場合もあったりするんですよね。

あとは有名検査機器メーカーが出来ないと断った案件でもうちで預かって検証した結果、出来ますという事も多々あります。それも実際に現場に行って創意工夫する事によって出来るようになるんですよ。なので、うちは大手メーカーに断られたお客様も多いです。

―すごい技術力ですね。

うちは出来るまでやりますからね(笑)
その為に現場に行きますし、時には現物をお借りしたりもして何度も検証します。

―新規のお客様はどのように獲得されているのですか?

紹介がほとんどですね。お客様からの紹介も多いですし、私が中小企業診断士という事もありまして中小企業を支援している公的機関からの依頼も多いです。

―会社と阿部さんのこれまでの経緯をお聞かせください。

私は2006年に一般社員としてこの会社に入社して2015年に中小企業診断士の資格を取得し、2017年に社内承継で代表取締役社長に就任しました。そして2019年の10月に深谷にある同業の会社と合併して会社名を「株式会社プロコード」にしました。

この会社に入社する前はコピー機とかのハードウェアを販売する仕事をしていましたがそこで感じたのは商品力に大差が無いという事でした。そうすると価格の勝負になってくるのですが、そうならない為に担当者と人間関係を構築して差別化をするしかなかったんです。でも、そういった営業はいつか行き止まるんじゃないかと感じていました。そういったハードウェアの販売ではなくオンリーワンのソフトウェアの開発販売している今の会社に魅力を感じてこの業界に飛び込みました。

―人生に影響を与えた事や人物は何ですか?

私が代表に就任してから、とある社長さんに「どんなにニッチな事でもいいから世界一を目指せよ」と言われた事がありまして、自分は確かに「世界を意識して仕事していないな」「目線が低かったな」と感じました。それからAIの外観検査とかニッチな分野を突き詰めて世界一を目指していければと考えるようになりました。

―仕事で一番重要視している点はなんですか?

お客様が求める着地点を最初に共有する事です。お客様の窓口になる人は商品の説明などコチラの話をするばかりではなく「お客様の最終的にやりたいこと」「根本的なニーズ」をしっかりと理解する事に重点を置いて打ち合わせをする事を徹底しています。

―今後のビジョンを教えて下さい。

今後、人手不足による莫大なニーズが生まれてくると考えていますので、そこを解消していくシステムとかソリューションを推し進めていきたいと考えています。
あとは先ほど言ったとおりニッチな分野でも世界一を取れるような技術力を追及していきたいです。

―最後に一言お願いします。

同じような夢を持つソフトウェアのエンジニアの方がいれば是非一緒にやっていきたいと思っています。
あとは製造業の方で人手不足やロボットでのお困り事があるような方はお役立ち出来きますので宜しくお願いいたします。

名前 阿部文明
会社名 株式会社プロコード
役職 代表取締役社長
企業理念
1. 健全経営により社会に貢献する
2. 社員に働く喜びを持たせ質の高い社会人を育成する
3. 顧客が満足するサービスを提供する(高品質、高付加価値、最新技術等)
URL https://www.procodes.co.jp/ 
生年月日 1979年12月18日
出身 群馬県前橋市
趣味 ゴルフ・ファミリーキャンプ
お勧めの本 7つの習慣
好きな食べ物 たらの芽の天ぷら
よく飲む酒 吉四六
尊敬する人 学生時代に通っていた洋服屋の店長

2020.2.6 interviewer 川崎浩平