Professional No.15

工事現場の進捗共有アプリ「KANNA」

工事現場の
進捗共有アプリ
「KANNA」

株式会社アルダグラム
執行役員 木村 匠 インタビュー
2020.11.16 Interviewer 川崎 浩平 assistant edition 岩村 碧

「職人の価値ある時間を最大化すること」をミッションとする株式会社アルダグラムが開発した現場進捗共有アプリ「KANNA(カンナ)」について執行役員の木村匠様にインタビューさせていただきました。

――まず、「KANNA」とはどのようなアプリですか?

(木村)工事の現場に携わる方々が進捗をカンタンに共有できるアプリになります。具体的には「現場情報や工事内容の確認」「日報や写真の発信・共有・管理」「現場毎のグループチャット」という機能があります。

――KANNA契約後、実際に利用する時の流れを教えてください。

(木村)現場に携わる協力会社様や職人さんに、アカウント登録(無料)を行っていただきます。アカウント数の制限はありません。
 そして、KANNAに案件を入力し、工事に携わる方を招待します。そうすることで、案件毎に担当者や職人さんが情報を共有する事ができるようになります。

――ちなみに、他にも同様なアプリはあるのですか?

(木村)建設業界向けの施工管理アプリを販売している会社は、当社以外にも数社有ります。ここ数年で導入する企業様が増えてきたという状況になります。

――他社のアプリと比較して「KANNA」の特徴はどんなところですか?

(木村)KANNAは他社が販売しているような様々な機能を搭載している「施工管理アプリ」ではなく、カンタンに「現場の進捗を共有できるアプリ」ですので、実際に現場で利用する職人さんから大変ご好評をいただいています。

――なるほど!現場の方も使うものだから簡単に使いこなせないと意味がないですよね。「多機能すぎて使いこなせない」なんて事もよくありますよね・・・

(木村)そうですね。KANNAでは機能を出来るかぎりシンプルにし、さらに、経験豊富なWebデザイナーがサイトのデザインを監修しているなど、とことん「見やすさ」「使いやすさ」にこだわってアプリを開発しています。
 さらに、有料版の料金も他社と比較して安く設定していることが魅力の一つとなっております。

――例えば、どのような機能が他社の施工管理アプリではついているのですか?

(木村)例えば工程管理表の作成機能です。
 ですが、当社のリサーチでは「アプリを使うまでもなく、今まで通りの方法で作成したものを保管できれば問題無い」という会社様が割合として多かったので、そういった機能などはあえて削り、各種工事会社様が必ず使うような機能だけに特化しています。

「KANNAはシンプルで現場の職人さんからもご大変好評いただいているアプリです」

――KANNAの名前の由来ってなんですか?

(木村)木を削る「鉋(かんな)」のように「職人さんの移動時間や事務作業時間を削りたい」という思いで名付けました。

――御社のアプリを導入すると施工会社に具体的にどのようなメリットがあるのですか?

(木村)まずは「探す時間」が削れます。
 ある調査によると、社会人の多くは年間で150時間(およそ1カ月)を資料や物を探す時間に費やしていると言われています。よく送られた資料をたくさんのメールの中から探したり、過去に送られたメールが見つからず再送してもらったりする事があるかと思います。
 KANNAでは案件毎に紐づけて資料を保管する事が出来るので、探す手間を省く事が出来ます。

(木村)次に「整理の時間」が削れます。
 例えば、職人さんが現場写真をデジカメで撮る⇒事務所に戻る⇒パソコンに取り込む⇒元請け会社宛にメールを送る⇒自社サーバに現場毎フォルダ作成⇒保存といった一連の作業があるのですが、KANNAではアプリを通して職人さんが写真を撮って工事毎のフォルダにUPするだけで完結する事ができます。

(木村)最後に「協力会社との情報共有の時間」が削れます。
 例えば多くの協力会社と共同して工事を行う際に、一社一社にメールで資料や現場情報を送るという業務が発生します。
 KANNAを利用すれば、協力会社にKANNAを登録していただくだけで案件毎に情報共有をカンタンに行うことが出来ます。
 特に現場への入り方・近隣の駐車場・現場での注意点などの項目もありますので、作業当日によくある問合せ電話も減らすことができます。

――実際のお客様事例にはどんなものがありますか?

(木村)ある管工事の会社様が、お客様からクレームの連絡が入った時に施工前・施工中・施工後の写真を、KANNAを使って確認しながらスムーズかつ丁寧に対応できた事によって、「工事情報の保管・管理が行き届いている会社」として認知され、逆にお客様から高い評価をいただけた事例があります。

――特に御社が営業に力を入れている業種はありますか?

(木村)今は「電気」「足場」「塗装」「造園」「型枠」「消防設備点検」等の各種専門工事会社様に多くご導入をいただいておりまして、全体の約8割はそういった「専門工事」会社様になります。工事会社以外でも遺品整理の会社様などにご導入いただいた事例もあります。

――御社は現在どのようにお客様を獲得しているのですか?

(木村)KANNAの正式リリース時にプレスリリースを出しまして業界紙などにも取り上げてもらったので、そこで一気に登録企業様が増えました。今はその企業様のお声をヒアリングさせていただきながら、「より見やすく」「より使いやすく」出来る様に機能を充実させております。
 なので、現状では私たちの人脈やお取引先からご紹介いただき、ご登録いただく事が多いです。

「現場の進捗をカンタンに共有したいと考えている専門工事会社さんは是非私までお問合せ下さい。」

――会社の設立はいつですか?また、木村さんはいつ入社されたのですか?

(木村)会社の設立は2019年の5月になります。私は会社を起こす前から副業と言う形で今の事業に携わっていまして、2020年の2月から正式に執行役員として入社いたしました。

――木村さんが今の会社に入るまでの経歴も聞きたいです。

(木村)私は大学時代の就職活動でWeb広告事業を展開しているベンチャー企業に出会いまして、その会社の「利他主義」という考え方とベンチャーとしてどんどん新しいモノを創ろうとする会社のスタンスにものすごく惹かれて新卒入社しました。

(木村)その会社では半年毎にメンバーの人生におけるキャリアプランの実現を上司と一緒に考えるという時間を設けていました。
 私も管理職となった時に、メンバーのキャリアプランの相談を受ける立場になったのですが、社内的なキャリアプランについては話せても、人生のキャリアプランについてのアドバイスはほとんど出来ず、もっと自分の人生に厚みを持たせたいと考えておりました。そんな中、元同僚から会社の立ち上げに参加してほしいと誘ってもらえた事をキッカケにこの会社に関わるようになりました。

――いまの事業に対しての想いを聞きたいです。

(木村)私の義兄がクロス職人でして、この会社に入る前から建設業界の改善点がものすごくあるなと感じておりました。
 今の事業で職人さんの労働環境をもっと改善して働きやすい環境を生み出し、さらに収益を得られるような仕組みを創っていきたいと思っています。

――今後の会社のビジョンは?

(木村)現在全国で空き家が800万戸以上ある中で、中古物件の価値を高める工事を行うリフォーム業者の数は2012年から2018年の間に5万社から3万5千社まで減っているのが現状です。
 その減少理由の一つとして、若手人材不足よる職人さんの高齢化があります。若い人たちが建設業界に持っているネガティブなイメージを払拭する為、職人さんの労働環境をもっと改善して働きやすい環境を生み出し、さらに収益を得られるような仕組みを当社で創り出していく事により社会問題解決の一助を担っていきたいです。

――最後に一言お願します。

(木村)KANNAはシンプルで現場の職人さんからも「使いやすい」「手間が減った」とご好評いただいているアプリです。現場の進捗をカンタンに共有したいと考えている専門工事会社さんは是非私までお問合せ下さい。

商号 株式会社アルダグラム
URL
(会社)    https://aldagram.com/
(KANNA)        https://lp.kanna4u.com/
役職 執行役員
名前 木村 匠
生年月日 1985年4月
出身 埼玉県さいたま市
出身校 東京工業大学大学院
趣味 ゴルフ、おいしいものを食べる事
最近始めた事 ファスティング、加圧トレーニング
10年前と変わった事 子供が出来た事
おススメしたい事 神田小川町の「T.Dining」という豚肉専門店

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