心を表現するアーティスト
1979年からパントマイムを始め、1992年に夫でマジシャンの笑太夢(ショータイム)と共に劇団 笑太夢マジックとしての活動を開始。現在はパフォーマー・脚本・演出・舞台創作プロデューサーとして、日本全国の舞台・各種パーティー・オンライン配信等で公演を行なう。また、ワークショップ・スクール・個人レッスンを通して子どもから大人まで様々な方にマジックとパントマイムの魅力を伝える活動も行っている。本日は、そんなキラリンさんの活動内容について詳しくお話しをうかがいました。
――劇団 笑太夢マジックは普段どんな所で公演を行っているんですか?
(キラリン)毎年 2回、横浜と新宿の劇場で自主公演を行っています。さらに、幼稚園、小学校、その他全国のイベントにも出演しています。
――どういった内容のショーをやっているんですか?
(キラリン)私たちは、“家族・友情・生命・環境・食品ロス”といった「テーマ」と「ストーリー」があるパントマイムマジックショーを行っています。
――ストーリー仕立ての劇みたいな感じですか?普通のマジックショーみたいな感じではないんですね!
(キラリン)そうですね。昔は驚いてもらったり、楽しんでもらったりする事を目的とした派手なマジックやパントマイムのショーもやっていたのですが、今ではマジックやパントマイムという手段を使った総合アートとして「心」を表現していきたいという想いでやっています。
――なるほど。例えばどんな作品があるんですか?
(キラリン)作品は全部で6つありまして、特に紹介したいのは「マイ ディア ドール」と「いつも心に花束を」という作品になります。
――「マイ ディア ドール」はどんなお話しになるんですか?
(キラリン)人形たちが病のおばあさんを元気にする奇跡のお話です。実は、私の母の実話を基にした話になります。
母は線維筋痛症という病気に罹ってしまったのですが、私が忙しくてなかなか看病に行けなかった時に母を励ましてくれていたのがクマの人形だったんです。母が心の拠り所として人形と接している姿を見て「人形ってすごいな!」と感じ、作品に。私1人で8役を演じて、早着替えも見どころの一つです。マジックの不思議とパントマイムの面白さがうまく織りまざった心がじ~んと温かくなるストーリーになります。
実際は1時間程の公演になるのですが、一部YouTubeにもアップしていますのでご覧いただければ嬉しいです。
https://www.youtube.com/watch?v=FF4DqkAXqmA
――「いつも心に花束を」はどんなことを表現した話なんですか?
(キラリン)性格も考え方も違うおバカな旅芸人夫婦の物語です。街から街へとみんなを喜ばそうとマジックをするのですが、二人はいつも失敗ばかり。やっと納得できるマジックが出来た!と思ったらポップコーンでのどを詰まらせ死んでしまいます。天国までマジックをして来世までも・・・
多種多様な面白いマジックと、「希望の生命は永遠に繋がっていく」というイメージを8本のフラフープで表現しました。「難解な話かな?」と思われるかもしれませんが、単純に楽しんでいただけて、自然と涙が出てくると言われます。ちなみにこちらも一部「chain of life」としてYouTubeにアップしています!
https://www.youtube.com/watch?v=kxjGusF5psY
――新作も構想中だったりするんですか?
(キラリン)今は新作というよりもこの2つの作品をより深めていければと思っています。何度も何度も試行して・・・表現って「これでいい」っていうゴールはないんですよね。
「病気で落ち込んでいる」という方や、全ての「子どもたち」に笑顔と希望をお届けしています!是非、劇場に足を運んでいただければ幸いです。
――特にこんな方に公演を観に来てほしい!とかありますか?
(キラリン)もちろん観に来ていただいた全員が楽しめるようなショーを行っていますが、あえて言うのであれば、幼児から小学生くらいまでの子どもですね。子どもは、生の舞台やアートを体験して「すごい!」とか「おもしろい!」と感じた事は一生、忘れません。もっと言えば来世まで残るんですよ!
もちろんテレビや映画でも感動したり笑ったりも出来ますが、実際に舞台や会場に来るまでに感じる風やにおいは子どもの五感を刺激し、脳科学的にもいい影響を与えるそうです。
ちなみに私は子どもに生の舞台やアートを見せる事を教育で義務化出来たらいいなと強く願っています。
――キラリンさんのようにテーマやメッセージを持ったパントマイムマジック作品を披露している劇団って他にはあったりするんですか?
(キラリン)私が知る限りではないですかね。
――キラリンさんはパイオニアなんですね!凄いです!ちなみに作品ってどんな時に思いつくんですか?
(キラリン)私は日々自分が感じた事をベースにして創っています。特にストレスを感じた時は逆にチャンスだと思ってネタ帳にメモしたりしていますね(笑)
子どもの支援を行っている団体、企業さんとも繋がりたいと思っているので、一度お話しをする機会を作っていただけると嬉しいです!
――17歳からパントマイムをやっているんですよね?何がキッカケだったんですか?
(キラリン)そうですね。もともと私はロック大好き少女でして、自分でも何かを発信する「表現者になりたい」と思っていた時にデヴィッド・ボウイやケイト・ブッシュのプロモーションビデオを見てパントマイムをやろうと思いました。あと、パントマイムのあらい汎師匠の「男のバラード」という作品は衝撃的で、肉体だけでこんなにも感動できるのか!と虜になりました。
それで、17歳の時に劇団に入りました。でも、その時はまだ高校生だったので先生に「卒業後3年間はちゃんとしたところで就職しろ」と促されて、劇団も続けながら大きめの法律事務所に就職したのですが、固い仕事のせいなのか全てが四角く見えてしまいまして(笑)耐え切れずに1年で退職しちゃいました。
――そこから劇団笑太夢マジックとして活動するまでの経緯も聞いていいですか?
(キラリン)20歳位の時に表現の幅を広げる為に最初に入った劇団を一旦離れまして、ミュージカルの劇団に入ったりスクールに通ったりしながら、自分一人でもパントマイムの舞台をやり始めました。ですが、スターになりたいという熱い想いを実現する為に無茶苦茶な過密スケジュールを立ててしまい自律神経がおかしくなって一回挫折しました。
半年後には何とか活動を再開し、25歳の時に最初の劇団に戻りまして、それから28歳で完全に独立して仕事を始めました。
その後、劇団の頃から知っていたマジシャンの笑太夢から「マジックにパントマイムの要素も入れたいから手伝って」と言われて公演を手伝うようになり、表現したいベースが一緒である事も分かり30歳で結婚をしまして、今の劇団 笑太夢マジックとしての活動を始めました。
――なんでテーマを持った作品を創ろうと思ったんですか?
(キラリン)自分の感じたことを作品にするのがパントマイムです。面白かったこと、感動した事をシェアしたくて自然にテーマが生まれ作品が出来ます。
例えば、「蘇生」する事が好きな私は、リサイクルする考え方が大好きです。一瞬で物を変化させる事が出来るのがマジック。古紙がトイレットペーパーになったり、ペットボトルがTシャツになったり、最後は人間もリサイクルされ・・・面白く環境問題を表現しました。
上海で行われた世界マジックフェスティバルでは、この「エコロジカルマジック」が日本人初の銅賞を受賞する事が出来ました。パントマイムマジックが評価され、とても嬉しかったです。
――キラリンさんの仕事の原点ってなんなんですか?
(キラリン)実は私、末期がんを一か月半で笑い飛ばした経験があるんです。
普段からちょっと変わった笑太夢の仕草、行動を見て、笑いが止まらなくなり、笑って笑って笑いまくったら、ガンが消えてしまいました。
まさに「笑いは希望を引き出す無限の力!」これが私の原点であり、使命だと自覚しています。
――ワークショップやスクールも開催しているんですよね?いつ頃から始めたんですか?
(キラリン)2010年くらいからマジックとパントマイムが好きな方を集めて開催しています。そこではただテクニックを教えるだけではなく「表現」にも力を注いでいます。劇場での発表会も開催していますが、面白さで言ったら、うちの発表会が一番だと自負しています(笑)
――キラリンさんが仕事をする上で大切にしている事って何ですか?
(キラリン)今、新型コロナや戦争などで人々の不安や悲しみが増えていると思います。私は「アートには人の生き方を変える力がある」と考えているので、その想いを持って自分なりに平和を発信し続けていこうと決意しています。「全ては平和のために!」
――最後に一言お願いします。
(キラリン)劇団笑太夢マジックでは「病気で落ち込んでいる」「希望が持てない」という方や「全ての子どもたち」に笑顔と希望をお届けしています!是非、劇場に足を運んでいただければ幸いです。もし観に来ることが難しいという場合は個別公演も行っていますのでお気軽にお問い合わせください。
あと、子どもの支援を行っている団体、企業さんとも繋がりたいと思っているので、一度お話しをする機会を作っていただけると嬉しいです!
屋号 劇団笑太夢マジック
URL http://www.showtime-magic.com/
名前 キラリン
出身 東京都立川市
資格 簿記3級
珠算3級
経験 42年
実績 ・上海で開催された
世界マジックフェスティバル
「銅賞」受賞
・サムマジック世界大会
「ゲスト出演」
・テレビ出演多数
趣味 ・野菜料理
・健康
・バランスボール
・人の面白い事探し
野望 ・「世界ほほ笑みデー」を創る事
・生の舞台で元気になる当たり前な
社会の構築
オススメ ・1日1回は必ず新しい事をして
面白い自分に変身すること
・ストレスを感じたら
それをネタにして笑い飛ばすこと