株式会社現代建築研究所
設計部 プロジェクトマネージャー
町田 貴広 インタビュー
2021.2.22
Interviewer 川崎 浩平(→記事)
Nominated by 今道 潤(→記事)
撮影場所 study place root(るーと)
1949年設立。東京国際フォーラムの協力設計や病院、福祉施設、教育施設、ホテル、商業施設など数多くの設計を手掛けてきた株式会社現代建築研究所。 その会社で設計部プロジェクトマネージャーを務める町田貴広様にインタビューさせていただきました。
――様々な設計をされているとは思いますが、その中でも今、町田さんが力をいれて取り組まれている事は何かありますでしょうか?
(町田)現在私が力を取り組んでいる事は「地域を活性化させる為の土地の有効利用」に関するプロジェクトマネジメント(以下、PM)事業になります。
――それはどのようなお仕事になるんですか?
(町田)地主様が所有する有効活用されていない土地などを使って、街の活性化に繋げる事を考える事業です。具体的には地主様の土地を活用するにあたり事業主や運用事業者を募り、事業計画や収支シミュレーションを作成し、建物を建設して運用を開始するまでの全体を当社でコンサルティングしていくという仕事になります。
――御社で何かの建物を“設計”する事を主体とした事業っていうわけではないんですね?
(町田)そうですね。このPM事業に関しては、当社はあくまでもプロジェクト全体をコンサルティングする事を仕事としております。
ただ、全くやらないという訳ではなく、基本構想や基本設計といった事業の根幹となる部分の設計については行いますし、プロジェクトの中でご依頼があれば実施設計以降の業務もさせていただきます。
――空き地を御社で買い上げて街を開発していく感じになるんですか?
(町田)いえ。基本的には地主様にそのまま土地は所有してもらい賃貸に出す形になります。当社で土地を所有する事はやってないです。
――単純に空き地に賃貸マンションとかテナントビルを建設する事業ではないって事ですよね?
(町田)そうですね。単純に空き地を収益化するだけではなく、地域の活性化にも寄与していく事業になります。
土地の収益化だけではなく「地域の活性化」を含めたご提案をさせていただいております。
――具体的な仕事の流れも教えていただいてよろしいでしょうか?
(町田)まずは、その土地をどのような用途で利用すれば地主様にとって有効に活用できるのか、さらに地域全体の活性化に繋がっていくのかを検討していきます。
(町田)例えばですが、高齢者の多い郊外の広い土地であればクリニックや福祉施設だけでなくファミリー向けの賃貸住宅や商業施設、カフェ、塾、イベントスペースなどの事業者を誘致していく事により、多世代が交流できるような計画を立てていきます。
そして、その商業施設や福祉施設に入る企業や賃貸管理をする企業を当社がコーディネートをして実際に運用が開始されるまでをコンサルティングしていく流れになります。
――実際の事例なんかも聞きたいです。
(町田)ある地方都市の地主様からのご依頼で、所有されている古いアパートを解体してファミリー向けと高齢者向けの賃貸住宅に建て直した上で、その近くに所有している土地についても地域イベントや事業所として活用し家事代行サービス企業を誘致させていただきました。
さらに第二期計画として賃貸住宅の隣地に対し、クリニックやグループホームを誘致していき「単身者」「ファミリー」「高齢者」など多世代の方が住みよく、交流もできるような計画を実行中です。
――プロジェクトの依頼はどこから受ける事が多いですか?
(町田)お付合いさせていただいている「不動産情報をお持ちの会社様」や「土地を管理されている不動産業者様」、「土地を探している事業者様」のご相談からPMの仕事に繋がる事が多いですね。
そういった土地を有効活用したい方々に対して、収益化だけではなく「地域の活性化」も含めたご提案を私共でさせていただいて、その想いが重なればプロジェクトが始まるという流れになります。
――今後のPM事業の展望にはどんなことがございますか?
(町田)建物用途のコーディネートに留まらず、MaaSやカーシェア、自給自足エネルギーの導入など、社会インフラを整備して立地適正化計画を変えるような街づくりにも挑戦したいですね。
土地が余っていてその活用方法でお悩みの方、地域の活性化をお考えの市区町村の首長さん、地方議員さんは是非一度お話しさせてください。
――町田さんがご入社されたのはいつですか?
(町田)大学の建築学科を卒業して2008年から新卒入社しました。
――建築業界に入りたいと思ったキッカケは何だったんですか?
(町田)私の祖父が大工をやっておりまして、その影響で物心つく頃には図面を書くという仕事に憧れを持っていました。そして小学生の頃、その図面通りに実際建物が出来上がっていくのを間近で見て感動した事がキッカケで「将来は絶対設計の仕事をする!」と心に決めました。
――現代建築研究所に入社したキッカケは何ですか?
(町田)私は小学校から設計士になるという夢があったのですが、夢が無い子どもも多いなと学生の頃から感じていまして・・・そういった子どもに夢を与えられるような学校の設計がしたくて、教育施設を多く設計していた現代建築研究所に入社したいと思いました。
おかげさまで、その夢も叶いました!
――なんかバンバン夢を叶えていますね。すごいです!
(町田)今は自分の設計で建てた自宅の一角を学習塾として妻と一緒に運営しています。そこでは塾としてだけではなく、子どもが夢を持つキッカケづくりや、地域に貢献できるようなイベントも行っています。
――実行力すごいですね!地域貢献のイベントってどんなイベントですか?
(町田)地域の子どもたちに向けて大人が自分の仕事についての話をしてもらったり、地域の大人たちが「まちの先生」として得意分野を子どもに教えたりするイベントをしております。
――素晴らしいですね!塾運営もイベント開催もPM事業につながりますね!
(町田)はい。個人でも地域を活性化させる為の取り組みを行っている事が、PM事業に対しての私の強みにもなっています。
――町田さんが仕事をする上で大事にしている事はなんですか?
(町田)未来を担う子どもたちを中心に、その地域の方々をより豊かにする事に貢献できるよう日々仕事に取り組んでいきたいです。
――最後に一言お願いします。
(町田)「当社は70年間設計をやってきた実績やノウハウ、様々な企業との交流を基に土地活用のプロジェクトマネジメントを行っております」
土地が余っていてその活用方法でお悩みの方、地域の活性化をお考えの市区町村の首長さん、地方議員さんは是非一度お話しさせて下さい。または、そのような方が周りにいましたら是非私をご紹介下さい!よろしくお願いいたします。
社名 株式会社現代建築研究所
URL http://gkkae.com/
名前 町田 貴広
1985.9.6生まれ
役職 設計部 プロジェクトマネージャー
資格 一級建築士
出身 埼玉県川越市
母校 神奈川大学建築学科
趣味 温泉 スーパー銭湯 サウナ
最近 日本酒ばかり飲んでいます。
今後 シンガポールに行きたい。
オススメ フィンランドのサウナ